歯周病治療を続けているのに、なぜ不安が消えないのか
「また再発したかもしれない」という繰り返す違和感
歯周病治療を受け、一度は歯ぐきの腫れや出血が落ち着いたとしても、数か月後に違和感を覚えると、「また再発したのではないか」と強い不安を感じる方は少なくありません。歯みがきの際の出血、歯ぐきのムズムズ感、噛んだときのわずかな違和感など、日常の中で起こる小さな変化が、その不安のきっかけになります。
歯周病は、症状がはっきり出ている時期と、落ち着いている時期を繰り返す慢性的な病気です。そのため、「治療=完全に元通りになる」というイメージを持っていると、少しの変化でも「再発=治療が失敗した」と感じやすくなります。実際には、歯周組織が安定している過程で一時的な違和感が出ることもあり、それが必ずしも病状の悪化を意味するわけではありません。
それでも不安が繰り返されるのは、現在の状態や経過について十分な説明を受けられていない、あるいは自分自身が理解しきれていないことが影響している場合もあります。「なぜ今、違和感が出ているのか」を整理できないまま時間が経つことで、不安だけが積み重なってしまうのです。
治療しているのに改善しないことへの疑問
定期的に歯科医院へ通い、歯石除去やクリーニングを受けているにもかかわらず、「思ったほど良くなっていない」「同じ治療を繰り返しているだけではないか」と疑問を感じる患者様も多くいます。歯周病は、歯ぐきの表面がきれいに見えても、歯周ポケットの奥深くや歯を支える骨の状態が十分に改善していないことがあります。
そのため、見た目や自覚症状だけでは治療効果を実感しにくく、「歯周病は治らないのでは」という印象につながりやすくなります。また、歯周病の再発原因は一つではなく、歯石や細菌だけでなく、噛み合わせ、歯並び、生活習慣など複数の要因が関係することも少なくありません。
十分な検査や原因分析が行われないまま、同じ処置だけが続くと、患者様自身が治療の目的やゴールを見失ってしまいます。その結果、「治療しているのに改善しない」という疑問が生じ、不信感や不安につながっていくのです。改善を実感できない背景には、治療そのものではなく、「原因を深く掘り下げきれていない」という問題が隠れていることもあります。
このまま歯を失うのではという将来への不安
歯周病治療を続けていても不安が消えない最大の理由は、「将来、歯を失ってしまうのではないか」という恐れです。インターネットや周囲の体験談から、歯周病=歯が抜ける病気というイメージを強く持っている方も多く、再発や改善の遅れを感じるたびに、その不安が現実味を帯びてきます。
特に、何度も治療を繰り返している場合、「これ以上何をすればいいのかわからない」「もう手遅れなのではないか」と感じてしまうこともあります。しかし、歯周病は早期に完全に治す病気というより、状態を把握しながら長期的にコントロールしていく病気です。適切な検査を行い、進行度や原因を正しく理解したうえで管理を続けることで、歯を長く保つことは十分に目指せます。
将来への不安は、「今の自分の状態が分からないこと」から生まれることがほとんどです。不安を減らすためには、悲観的に考えるのではなく、専門の歯科医師と一緒に現状を整理し、今後の見通しを確認することが重要になります。
歯周病は「治った・治らない」で考える病気ではありません
歯周病の基本構造と慢性疾患としての特徴
歯周病は、むし歯のように「治療すれば終わり」という性質の病気ではありません。歯と歯ぐきの境目にたまった細菌(プラーク)によって炎症が起こり、歯ぐき、歯を支える骨へと影響が広がっていく慢性疾患です。一度進行すると、失われた歯周組織が自然に元通りになることは難しく、「進行を止める」「安定した状態を保つ」ことが治療の大きな目的になります。
そのため、歯周病は「治った・治らない」という二択で判断するのではなく、「現在はどの程度安定しているか」「再発リスクはどのくらいか」といった視点で管理していく病気といえます。この特性を知らないまま治療を受けていると、症状が少しでも出たときに「治っていなかった」と感じやすく、不安につながってしまいます。歯周病の構造を正しく理解することは、不安を減らす第一歩になります。
症状が落ち着いても油断できない理由
歯周病は、症状が落ち着いている時期ほど注意が必要な病気でもあります。歯ぐきの腫れや出血がなくなると、「もう大丈夫」「治ったのでは」と感じる方も多いですが、歯周病は自覚症状が少ないまま進行することがあります。
特に、歯周ポケットの深部に細菌が残っている場合、表面上は落ち着いて見えても、内部では炎症がくすぶっていることがあります。この状態を放置すると、気づかないうちに再び進行し、ある日突然症状として現れることもあります。
症状がない=問題がない、とは限らない点が、歯周病治療を難しく感じさせる理由の一つです。定期的な検査やメインテナンスは、症状が出てから治すためではなく、「悪化させないため」に行うものだと理解しておくことが重要です。
再発しやすい病気だと感じてしまう背景
「歯周病は何度も再発する」「治らない病気だ」と感じてしまう背景には、歯周病そのものの性質と、患者様側のイメージのギャップがあります。歯周病は慢性疾患であるため、管理が不十分になると再び炎症が起こりやすく、そのたびに「再発した」と感じやすくなります。
また、再発の原因が歯石や細菌だけでなく、噛み合わせ、歯並び、歯ぎしり、生活習慣など複数重なっている場合、原因が十分に説明されないまま治療が進むと、「なぜまた悪くなったのか」が分からず、不信感や不安につながります。
歯周病が再発しやすいと感じるのは、病気の性質を知らないからではなく、管理の考え方が共有されていないことが一因です。再発を防ぐためには、原因を整理し、長期的に付き合っていく病気であることを理解することが欠かせません。
歯周病が再発・改善しにくい本当の原因
歯石除去だけでは不十分なケース
歯周病治療というと、「歯石を取れば改善する」と考えている方も多いかもしれません。確かに、歯石除去は歯周病治療の基本であり、炎症を抑えるうえで重要な処置です。しかし、歯周病が再発したり、「治らない」と感じたりするケースでは、歯石除去だけでは不十分なことも少なくありません。
歯周病は、歯石そのものが原因というより、歯石の周囲や歯周ポケット内に存在する細菌の影響によって進行します。歯石を取ることで一時的に歯ぐきの腫れや出血が改善しても、原因となる環境やリスク要因が残ったままだと、再び炎症が起こりやすくなります。
また、歯石除去が表面的な範囲にとどまっている場合、歯周ポケットの深い部分まで十分にアプローチできていないこともあります。その結果、「定期的に治療しているのに再発する」「何度も同じ治療を受けている気がする」という印象につながってしまいます。歯石除去は重要ですが、それだけで歯周病の原因すべてを解決できるわけではない点を理解することが大切です。
歯周ポケットの深部に潜む問題
歯周病が改善しにくい大きな要因の一つが、歯周ポケットの深部に潜む問題です。歯周ポケットとは、歯と歯ぐきの間にできた溝のことで、歯周病が進行すると深くなります。この深いポケットの内部は、歯ブラシや通常のクリーニングでは十分に清掃できず、細菌が残りやすい環境になります。
歯周ポケットの深部に細菌が残ったままだと、表面の症状が落ち着いても、内部では炎症が続いていることがあります。そのため、しばらくしてから再び腫れや出血が現れ、「歯周病が再発した」「治らない」と感じる原因になります。
さらに、歯を支える骨がすでに減少している場合、歯周ポケット自体が改善しにくくなり、長期的な管理が必要になります。歯周病の再発を防ぐためには、歯周ポケットの深さや内部の状態を検査によって正確に把握し、必要に応じた治療や管理を行うことが欠かせません。
生活習慣や噛み合わせが与える影響
歯周病が再発・改善しにくい背景には、歯や歯ぐきそのものだけでなく、生活習慣や噛み合わせといった要素が関係していることもあります。たとえば、喫煙、睡眠不足、強いストレス、食生活の乱れなどは、歯ぐきの免疫機能を低下させ、歯周病を悪化させやすい要因とされています。
また、噛み合わせが偏っている場合や、歯ぎしり・食いしばりの癖がある場合、特定の歯に過剰な力がかかり、歯周組織への負担が大きくなります。この状態が続くと、炎症が治まりにくく、「きちんと治療しているのに良くならない」と感じる原因になります。
これらの要因は、歯石除去や通常の歯周病治療だけでは改善しにくいため、見逃されやすい点でもあります。歯周病が治らないと感じるときは、細菌だけでなく、生活習慣や噛み合わせといった視点から原因を見直すことが重要です。
「治療しても治らない」と感じる患者様に多い見落とし
精密検査が行われていない可能性
歯周病治療を受けているにもかかわらず「治らない」「何度も再発する」と感じる患者様の中には、十分な精密検査が行われていないケースが少なくありません。歯周病は、歯ぐきの見た目や出血の有無だけでは正確な状態を把握できない病気です。歯周ポケットの深さ、歯を支える骨の状態、歯の動揺度などを、検査によって数値や画像として確認することが重要になります。
しかし実際には、簡易的なチェックや表面的な診察だけで治療が進んでしまい、歯周病の進行度や再発の原因が十分に評価されていないこともあります。その結果、患者様自身は「治療を続けているのに治らない」と感じ、不安を抱え込んでしまいます。
精密検査は、治療を複雑にするためのものではなく、現状を正確に知り、適切な方針を立てるための土台です。検査が不十分なままでは、歯周病がなぜ再発するのか、その原因を見極めることが難しくなります。
原因分析が不十分なまま治療が進んでいるケース
歯周病が治らないと感じる背景には、「原因そのものが十分に分析されていない」という問題が隠れていることがあります。歯周病の原因は、細菌や歯石だけではありません。噛み合わせの偏り、歯ぎしり・食いしばり、歯並び、生活習慣、全身状態など、複数の要因が重なって進行する病気です。
にもかかわらず、原因分析が十分でないまま、歯石除去やクリーニングといった処置だけが繰り返されると、根本的な問題が解決されず、再発を繰り返すことになります。その結果、「同じ治療を続けているのに改善しない」「歯周病は治らない病気なのでは」と感じてしまうのです。
歯周病治療では、どの要因が再発に関わっているのかを整理し、患者様自身が理解することが重要です。原因が明確になることで、治療の意味や必要性を納得しやすくなり、不安も軽減されます。
表面的な症状改善で判断してしまう危険性
歯ぐきの腫れや出血が治まると、「歯周病は良くなった」「もう大丈夫」と感じる方も多いでしょう。しかし、表面的な症状の改善だけで治療の結果を判断してしまうことには注意が必要です。歯周病は、症状が軽くなっても、歯周ポケットの深部や骨の状態に問題が残っている場合があります。
このような状態では、しばらくしてから再び症状が現れ、「やはり治らなかった」「また再発した」と感じる原因になります。表面の変化だけを見て判断してしまうと、必要な管理や追加の対応を見逃してしまうことにもつながります。
歯周病治療では、症状の有無だけでなく、検査結果をもとに「どの程度安定しているのか」を確認することが重要です。表面的な改善に安心しすぎず、客観的な評価を受けながら治療やメインテナンスを続けることが、再発への不安を減らすポイントになります。
隠れた原因を見逃さないために必要な検査とは
歯周ポケット検査で分かること・分からないこと
歯周病の検査として最も基本となるのが歯周ポケット検査です。歯と歯ぐきの間にある溝の深さを測定し、炎症の程度や進行状況を数値として把握します。ポケットが深いほど、歯周病が進行している可能性が高く、再発リスクの評価にも重要な指標となります。
一方で、歯周ポケット検査だけですべてが分かるわけではありません。検査結果は、その時点での炎症状態を反映するため、腫れが強い場合は一時的に深く測定されることもあります。また、骨の状態や噛み合わせの影響までは直接分かりません。
「数値が改善し た=治った」と判断してしまうと、歯周病が治らない、再発を繰り返す原因を見逃すことにつながります。歯周ポケット検査は重要な検査の一つですが、他の検査と組み合わせて評価することが大切です。
レントゲン検査で確認すべきポイント
歯周病の隠れた原因を見つけるうえで欠かせないのがレントゲン検査です。レントゲンでは、歯を支える骨の高さや形、骨の吸収がどの程度進んでいるかを確認できます。歯ぐきの見た目が落ち着いていても、骨の吸収が進行している場合、歯周病は「治った」とは言えません。
また、歯の根の周囲に炎症がないか、被せ物や詰め物の下に問題が隠れていないかなど、肉眼では確認できない部分も評価できます。これらは、歯周病が再発する原因や、治らないと感じる背景に関係していることもあります。
レントゲン検査は、現在の状態だけでなく、過去との変化を比較することで、進行や安定の判断材料にもなります。歯周病治療においては、定期的なレントゲン評価が重要な意味を持ちます。
噛み合わせ・力のかかり方の評価
歯周病が再発・改善しにくい原因として見落とされやすいのが、噛み合わせや歯にかかる力の問題です。強い噛みしめや歯ぎしり、噛み合わせの偏りがあると、特定の歯や歯周組織に過剰な負担がかかり、炎症が治まりにくくなります。
このような力の影響は、歯周ポケット検査や見た目の診察だけでは判断が難しく、噛み合わせのチェックや歯の動揺の評価が必要になります。歯周病の原因が細菌だけだと思い込んでいると、力の問題を見逃し、「なぜ治らないのか分からない」状態に陥りやすくなります。
噛み合わせや力の評価を行うことで、歯周病の再発リスクを多角的に捉え、より現実的な治療や管理方針を立てることが可能になります。
検査結果から広がる治療の可能性
原因に応じた治療方針の立て直し
歯周病が「治らない」「再発を繰り返す」と感じる場合でも、検査結果をもとに原因を整理することで、治療方針を立て直せる可能性があります。歯周病は一つの原因だけで進行する病気ではなく、歯周ポケットの深さ、骨の吸収状態、噛み合わせ、生活習慣などが複雑に関係しています。
検査によって、炎症が主な問題なのか、骨の支持が弱くなっているのか、特定の歯に過剰な力がかかっているのかが分かれば、これまでと同じ治療を続ける必要はありません。たとえば、清掃環境の改善が中心となるケースもあれば、力のコントロールや治療手順の見直しが必要なケースもあります。
「歯周病は治らない」と感じていた背景が、実は原因に合っていない治療だったと分かることで、見通しが立ち、不安が軽減されることもあります。検査結果は、治療の選択肢を狭めるものではなく、広げるための重要な手がかりになります。
外科的治療が検討されるケース
歯周病の検査結果によっては、通常の歯石除去やクリーニングだけでは対応が難しいと判断され、外科的治療が検討される場合もあります。これは「重症だから仕方ない」という意味ではなく、原因に対して適切なアプローチを選択する一つの方法です。
歯周ポケットが非常に深い場合や、内部に残った歯石や炎症組織が非外科的治療では除去しきれない場合、外科的に視野を確保して清掃や処置を行うことで、安定を目指しやすくなります。検査を行わずに外科治療の必要性を判断することは難しく、正確な評価があって初めて選択肢として検討されます。
外科的治療は、歯周病を「一気に治す」ためのものではなく、その後の管理をしやすくするための治療です。必要な場合に適切なタイミングで検討することで、再発リスクを下げることにつながります。
メインテナンスの質が変わる理由
検査結果をもとに治療が見直されると、その後のメインテナンスの質も大きく変わります。歯周病治療では、治療そのもの以上に、治療後の管理が重要な役割を担います。しかし、原因やリスクが明確でないままでは、メインテナンスも画一的になりがちです。
検査によって再発しやすい部位やリスク要因が分かれば、重点的に管理すべきポイントが明確になります。歯周ポケットの深い部分、力が集中しやすい歯、炎症を起こしやすい部位などを意識したメインテナンスは、再発予防の精度を高めます。
「定期的に通っているのに再発する」という状況から抜け出すためには、回数ではなく内容が重要です。検査結果に基づいたメインテナンスは、歯周病と長く付き合っていくうえで、不安を減らす大きな支えになります。
歯周病治療を前向きに進めるための考え方
「完治」を目指すのではなく「安定」を目標にする
歯周病治療がつらく感じられる理由の一つに、「治療しても治らない」「いつ終わるのか分からない」という不安があります。これは、歯周病をむし歯のように“完治する病気”として捉えてしまうことから生じやすい誤解です。歯周病は慢性疾患の性質を持ち、一度失われた歯周組織が自然に元に戻ることは難しいため、「完治」をゴールにすると、現実とのギャップに苦しみやすくなります。
一方で、歯周病治療の本来の目的は、炎症をコントロールし、再発を防ぎながら「安定した状態」を維持することにあります。腫れや出血が抑えられ、歯周ポケットが管理可能な範囲に保たれていれば、歯を長く使い続けることは十分に目指せます。
「完治しない=意味がない治療」ではありません。安定を目標に据えることで、治療の成果を実感しやすくなり、歯周病と前向きに向き合えるようになります。
長期管理という視点を持つ重要性
歯周病が再発しやすいと感じる背景には、「治療期間」と「管理期間」の区別が十分に理解されていないことがあります。歯周病治療は、炎症を抑える初期治療だけで終わるものではなく、その後の長期的な管理が非常に重要です。
検査で状態を確認し、必要な治療を行った後も、歯周病の原因となる細菌は日常生活の中で再び増えていきます。そのため、定期的なメインテナンスを通じて状態をチェックし、小さな変化を早期に修正していくことが、再発予防の鍵になります。
「また悪くなったら治療する」という考え方よりも、「悪くならないように管理する」という視点を持つことで、歯周病は“繰り返し治す病気”から“コントロールできる病気”へと捉え方が変わります。長期管理を前提にすることは、不安を減らし、結果的に歯を守る近道になります。
患者自身が関わる治療の役割
歯周病治療は、歯科医師や歯科衛生士だけが行うものではありません。実際には、患者自身がどのように治療に関わるかが、再発や「治らない」と感じるかどうかに大きく影響します。
日々のセルフケアはもちろん、検査結果や治療の目的を理解し、「なぜこの治療が必要なのか」「どこに注意すべきか」を知ることが重要です。自分の歯周病の原因やリスクを理解できると、通院やメインテナンスの意味が明確になり、受け身の治療から主体的な治療へと変わっていきます。
歯周病は、医療者と患者が同じ情報を共有し、協力して管理していく病気です。自分自身も治療の一部を担っているという意識を持つことが、前向きに歯周病治療を続ける大きな支えになります。
歯科医院選びで確認しておきたいポイント
検査内容や説明が丁寧かどうか
歯周病が「治らない」「再発を繰り返す」と感じている場合、歯科医院選びでは検査内容と説明の丁寧さが重要な判断材料になります。歯周病は見た目だけでは状態を判断できないため、歯周ポケット検査やレントゲン検査などを通じて、原因や進行度を客観的に把握する必要があります。
その際、検査結果を数値や画像で示しながら、「どこに問題があるのか」「なぜ再発しているのか」を分かりやすく説明してもらえるかどうかは非常に大切です。説明が不足していると、治療内容に納得できず、「本当に必要な検査なのか」「なぜ治らないのか分からない」と不安が残りやすくなります。
丁寧な説明は、治療の質そのものだけでなく、患者様が安心して治療に向き合えるかどうかに直結します。歯周病の原因や検査の意味をきちんと共有してくれる医院かどうかを確認しましょう。
歯周病治療の進め方が明確か
歯周病治療を前向きに続けるためには、「これから何を、どの順番で行うのか」が分かることが重要です。歯周病は一度の処置で終わる治療ではなく、段階的に進めていく必要があります。そのため、治療の全体像が示されていないと、「いつまで続くのか分からない」「同じ治療を繰り返しているだけではないか」と感じやすくなります。
治療の進め方が明確な医院では、初期治療、再評価、必要に応じた追加治療、そしてメインテナンスまでの流れが整理されています。また、検査結果に応じて治療方針を見直す姿勢があるかどうかも重要です。
「とりあえず歯石を取る」だけでなく、歯周病が治らない原因にどう向き合うのかを説明してくれる医院は、長期的な視点で治療を考えている可能性が高いといえます。
メインテナンス体制が整っているか
歯周病治療で見落とされがちですが、再発を防ぐためには治療後のメインテナンス体制が欠かせません。歯周病は再発しやすい病気であり、治療が終わった後の管理が不十分だと、再び悪化し「治らない」と感じる原因になります。
メインテナンス体制が整っている医院では、定期的な検査やクリーニングを通じて、状態の変化を早期に把握できる仕組みがあります。単に「定期検診に来てください」と言われるだけでなく、どのくらいの間隔で、どのような内容を行うのかが説明されるかどうかも確認ポイントです。
歯周病と長く付き合っていくためには、治療だけでなく、その後の支えとなる体制が重要です。再発への不安を減らすためにも、メインテナンスまで含めて考えてくれる歯科医院かどうかを意識して選ぶことが大切です。
よくある質問(FAQ)で疑問を整理する
歯周病はなぜ何度も再発するのですか?
歯周病が何度も再発すると感じられる理由は、病気の性質そのものにあります。歯周病は一時的な炎症ではなく、細菌による感染と体の反応が長期的に続く慢性疾患です。治療によって腫れや出血といった症状が落ち着いても、歯周ポケットの深部や歯を支える骨の状態、噛み合わせ、生活習慣などの要因が残っていると、再び炎症が起こりやすくなります。
また、「治療=歯石除去」と捉えられている場合、原因の一部にしか対応できていないこともあります。歯周病が治らない、再発を繰り返すと感じる背景には、細菌以外の原因が十分に評価されていないケースも少なくありません。再発は失敗ではなく、管理が必要な病気のサインと捉えることが大切です。
どんな検査を受ければ原因が分かりますか?
歯周病の再発や改善しにくい原因を把握するためには、複数の検査を組み合わせて評価することが重要です。基本となるのは歯周ポケット検査で、歯と歯ぐきの間の深さや炎症の有無を数値で確認します。これにより、どの部位が再発しやすいかが分かります。
さらに、レントゲン検査によって歯を支える骨の状態や過去からの変化を確認することで、見た目では分からない進行の有無を把握できます。加えて、噛み合わせや歯ぎしり・食いしばりの影響を評価することも、歯周病が治らない原因を探るうえで欠かせません。
一つの検査だけで原因が分かるわけではありませんが、検査を重ねて情報を整理することで、再発の背景が見えてきます。
今からでも改善を目指せますか?
「何度も治療してきたから、もう改善は難しいのでは」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、歯周病は状態を正しく把握し、原因に応じた管理を行うことで、今からでも安定を目指すことは可能です。重要なのは、過去にどんな治療を受けたかよりも、「現在の状態」と「再発の原因」を見直すことです。
検査によって問題点が明確になれば、治療方針やメインテナンスの内容を調整し、これ以上悪化させないことを目標にできます。歯周病は完治を目指す病気ではありませんが、コントロールすることで歯を長く守ることは十分に期待できます。
不安を抱えたまま悩み続けるよりも、まずは専門家に相談し、現状を確認することが改善への第一歩になります。
まとめ:原因を知ることが、歯を守る第一歩
繰り返す歯周病は「体質」だけが原因ではない
歯周病を何度も繰り返すと、「自分は歯周病になりやすい体質だから仕方がない」「もう治らないのではないか」と感じてしまう方も少なくありません。しかし、実際には体質だけが原因で歯周病が再発するケースは多くありません。歯周病の再発や改善しにくさには、歯周ポケットの状態、骨の吸収、噛み合わせ、歯ぎしり、生活習慣など、複数の要因が関係していることがほとんどです。
「体質だから」と片づけてしまうと、本来見直せる原因に目を向ける機会を失ってしまいます。歯周病が治らないと感じている背景には、まだ十分に整理されていない原因が隠れている可能性があります。再発を繰り返すこと自体が、体からのサインであると捉え直すことが大切です。
正しい検査が不安を整理する
歯周病に対する不安の多くは、「自分の状態がよく分からない」ことから生まれます。歯ぐきの腫れや出血といった症状だけでは、歯周病がどの程度進行しているのか、なぜ再発しているのかを正確に判断することはできません。
歯周ポケット検査やレントゲン検査、噛み合わせの評価などを通じて、状態を客観的に把握することで、不安は整理されていきます。検査結果によって「今は安定している」「ここに注意が必要」「この要因が再発につながっている」と分かれば、漠然とした不安は具体的な課題へと変わります。
正しい検査は、不安を増やすためのものではなく、現状を理解し、次の一歩を考えるための土台になります。
まずは専門の歯科医師に相談するという選択
歯周病が治らない、再発を繰り返していると感じたとき、最も大切なのは一人で抱え込まないことです。インターネットの情報だけで判断したり、「もう何をしても同じ」と諦めてしまったりすると、不安は解消されません。
専門の歯科医師に相談し、検査を受けて現状を確認することで、これまで見えていなかった原因や選択肢が見えてくることがあります。歯周病は完治を目指す病気ではありませんが、原因を理解し、適切に管理することで歯を守り続けることは可能です。
「相談する」という行動そのものが、歯周病と前向きに向き合う第一歩になります。現状を知ることから、歯を守る選択が始まります。
監修:青山一丁目 麻布歯科
所在地〒:東京都港区赤坂8-5-32 田中駒ビル1F
電話番号☎:03-6434-9877
*監修者
青山一丁目 麻布歯科
ドクター 安達 英一
*出身大学
日本大学歯学部
*経歴
・日本大学歯学部付属歯科病院 勤務
・東京都式根島歯科診療所 勤務
・長崎県澤本歯科医院 勤務
・医療法人社団東杏会丸ビル歯科 勤務
・愛育クリニック麻布歯科ユニット 開設
・愛育幼稚園 校医
・愛育養護学校 校医
・青山一丁目麻布歯科 開設
・区立西麻布保育園 園医
*所属
・日本歯科医師会
・東京都歯科医師会
・東京都港区麻布赤坂歯科医師会
・日本歯周病学会
・日本小児歯科学会
・日本歯科審美学会
・日本口腔インプラント学会
投稿日:2026年2月20日






