抜歯後、骨のことが心配になっていませんか

「放置していた時間」が不安に変わるとき
歯周病で歯を抜いた後、しばらくの間は「とりあえず抜けた」という安堵感が先に立ち、その後の処置を後回しにしてしまうケースは珍しくありません。仕事や生活の忙しさが重なると、歯がない状態でも日常生活はなんとか送れてしまうため、受診のタイミングを見失いがちです。
ところが数ヶ月、あるいは1年以上が経過したころ、ふとインプラントや補綴治療について調べ始めたとき、「抜歯後に骨が減る」という情報に行き当たり、急に不安が押し寄せてくる方が多くいらっしゃいます。「あの時すぐに動いていれば」という後悔と、「今からでも間に合うのか」という焦りが入り混じる感覚は、多くの患者さんが経験されることです。
その不安は根拠のないものではありません。抜歯後の顎の骨は、歯が失われた直後から形態の変化が始まることが知られており、時間の経過とともに骨の量や形が変わっていく可能性があります。まず現状を正確に把握することが、次の一歩を考える上で土台になります。
インプラントを調べて初めて気づく骨の問題
インプラント治療を調べると、「骨の高さと幅が一定以上必要」という条件に触れることになります。歯科用CTによる骨量の評価、骨が不足している場合の追加処置など、思っていた以上に骨の状態が治療計画に直結することを知り、戸惑いを覚える患者さんも少なくありません。
歯周病の既往がある場合、抜歯前の時点ですでに歯槽骨(しそうこつ:歯を支えていた骨)が慢性的な炎症によってダメージを受けているケースがあります。そのため、歯周病のない状態での抜歯後と比べて、骨の状態が異なる場合があるとされています。インプラントを検討し始めて、初めてこの事実に向き合う患者さんも多いのが実情です。
ただし、インプラントを調べて骨の問題を知ったこと自体は、決してネガティブなことではありません。現状を知らないまま時間だけが過ぎるより、骨の状態を評価する出発点に立てたという見方もできます。
骨が足りないと言われたら終わりなのか
「骨が足りない」という言葉は、インプラント治療の終わりを意味するわけではありません。骨量が不足している場合でも、骨の状態や全身の健康状態を踏まえた上で、さまざまな治療の方向性を検討できる場合があります。どのような選択肢があるかは、骨がどの程度減っているか、どの部位が影響を受けているかによって異なります。
重要なのは、「骨が足りないかもしれない」という段階で受診を諦めないことです。歯科用CTによる精密な骨量評価を行うことで、現状の骨の高さ・幅・質を数値として把握でき、そこから治療の方針を具体的に検討することが可能になります。「たぶん無理だろう」という思い込みで選択肢を狭めてしまうことが、患者さん自身にとって一番もったいない判断と言えるでしょう。
骨の状態は、実際に評価してみるまで正確にはわかりません。自覚症状や外見だけでは骨の量は判断できず、画像診断があって初めて「今どういう状態か」が明らかになります。
歯槽骨吸収とは何か、抜歯後に骨で起きていること

歯を支えていた骨が担っていた役割
歯槽骨(しそうこつ)とは、歯の根を包み込むように存在する顎の骨の一部であり、歯が噛む力を受け止め、位置を保つための土台として機能しています。歯は歯根膜(しこんまく)という繊維組織を介して歯槽骨と結びついており、この構造全体が協調することで安定した咀嚼が成り立ちます。
見落とされがちな点として、歯槽骨は「歯があるから存在し続ける骨」という性質を持っています。咀嚼のたびに歯根から伝わる刺激が骨に届くことで、骨の代謝サイクルが維持される仕組みです。つまり、歯を失った瞬間から、その刺激が途絶え、骨が自らの役割を失うことになります。
抜歯後に骨が吸収されるメカニズム
抜歯後に骨が減っていく現象を「歯槽骨吸収」と呼びます。歯が抜けると、骨に加わっていた咬合圧(噛む力による圧力)が消えます。骨は外部からの機能的な刺激を受けることで産生と吸収のバランスを保っていますが、刺激がなくなると吸収を担う細胞の活動が相対的に上回り、骨量が低下していきます。
この変化は抜歯直後から始まり、最初の数か月で顕著に現れることが知られています。抜歯窩(ばっしか:抜歯後に残る穴)が骨で埋まる過程でも、周囲の骨の高さや幅は縮小していく傾向があります。外から見ても歯茎が落ち着いているように見える時期でも、骨の内部では体積の変化が続いているという点が、この現象の把握しにくさにつながっています。
歯周病があった場合に吸収が加速しやすい理由
歯周病による抜歯の場合、骨吸収は健康な状態での抜歯とは異なる出発点から始まります。歯周病は歯周病菌が産生する毒素と、それに対する免疫反応によって慢性的な炎症を引き起こし、歯槽骨を吸収し続ける状態です。抜歯時点ですでに骨の高さや幅が失われているケースが多く、スタート地点での骨量が少ない分、インプラント治療を検討する段階で不足が顕在化しやすくなります。
加えて、歯周病に関連した炎症性サイトカイン(免疫反応の伝達物質)は、骨を吸収する細胞を活性化させる作用を持つことが知られています。歯を抜いた後も炎症の影響が周囲組織に残っている場合、骨の吸収が通常よりも進みやすい環境が続く可能性があります。歯周病歴のある部位での骨の変化は、単純な抜歯後の変化とは分けて考える必要があると言えるでしょう。
骨はどのくらいのペースで、どこまで減るのか

抜歯後1年で起きる骨量変化の目安
抜歯後の骨吸収は、歯を失った直後から始まり、最初の数か月間に最も速いペースで進むことが知られています。研究データでは、抜歯後1年間で歯槽骨(しそうこつ:歯を支えていた骨)の幅が25〜40%程度減少するとされており、高さ方向でも変化が生じることがあります。
この変化は、歯が失われたことで骨への噛む力の刺激が途絶えるために起こります。骨は常に壊されながら作り直されるサイクルを繰り返していますが、刺激がなくなると「作り直す信号」が弱まり、吸収が上回る状態に傾いていきます。
つまり、インプラントを検討するタイミングが遅くなるほど、活用できる骨の量は変化している可能性があります。時間が経過してから初めてCT撮影を行い、想定以上に骨が減っていることに気づくケースも少なくありません。
歯周病の進行度が骨吸収の速度に与える影響
歯周病の既往がある場合、抜歯後の骨吸収のスピードや範囲が、歯周病のない状態と異なる経過をたどることがあります。歯周病は抜歯前から骨を侵食しているため、抜歯の時点ですでに骨が全周的に失われているケースや、骨の質そのものが変化しているケースがあるからです。
特に重度歯周病では、歯根の先端付近まで骨吸収が及んでいることがあり、抜歯後に残る骨の量が健康な歯の抜歯後とは大きく異なります。歯周病菌による慢性炎症が長期間続いた部位では、骨の周囲組織が変質している場合もあり、その後の骨リモデリング(骨の再構築)にも影響が出ることがあります。
歯周病の進行が軽度であったか、中等度・重度まで進んでいたかによって、骨の残存状態には大きな差が生じます。インプラント前の診査では、歯周病の既往と治療歴を詳細に確認することが、骨の現状を正確に読み取るうえで欠かせない情報となります。
複数歯を失った場合に骨が広範囲に減る仕組み
1本だけでなく複数の歯を失っている場合、骨吸収は局所的な変化にとどまらず、連続した広い範囲に及ぶことがあります。隣り合う歯が複数なくなると、それぞれの抜歯窩(ばっしか:抜歯後の穴)が連続して骨の減少エリアを形成し、吸収が隣接する部位にも波及しやすくなります。
歯周病で複数歯を失っているケースでは、もともと骨が広範囲にわたって破壊されている場合が多く、抜歯後の吸収がその傾向をさらに強める形で進みます。上顎の奥歯エリアでは、鼻腔底に近い部位まで骨が薄くなることもあり、下顎でも神経管(かんかく:下顎骨を走る神経の通り道)との距離が縮まることがあります。
こうした広範囲の骨変化は、インプラントを埋め込む際の位置や角度の選択肢を制限する要因になります。欠損が複数ある場合には、個別の歯の骨量だけでなく、周囲の骨の立体的な状態をCT画像で確認することが、治療計画の精度に直接関わってきます。
歯科医がインプラント前に確認する骨量・骨質の判断基準

CTスキャンで読み取る骨の高さと幅の指標
インプラントを埋入できるかどうかは、歯科用CTで計測した骨の「高さ」と「幅」の数値が、人工歯根を安定して支えられる範囲に収まっているかで判断されます。一般的に、インプラント埋入には一定以上の骨量が必要とされており、高さが不足していれば神経や鼻腔底との距離が問題になり、幅が不足していれば埋入後に骨が露出するリスクが生じます。
歯科用CTによる三次元的な画像診断では、単純なX線写真では確認しにくい骨の厚みや内部構造まで把握することができます。抜歯からの経過期間が長いほど、骨の吸収が複数方向に進んでいる場合があり、二次元の画像だけでは見落とす変化を立体的に確認することが、治療計画の精度を左右します。
骨質の評価と全身疾患・服薬状況の確認
インプラント治療の成否に影響するのは骨の量だけではなく、骨の「質」も重要な評価対象です。骨質は一般にDensity(骨密度)の観点から分類され、海綿骨が多く皮質骨が薄い部位では、埋入直後の初期固定が得られにくいことが知られています。下顎前歯部と上顎臼歯部では骨質が異なることが多く、同じ骨量でも部位によって治療計画が変わります。
全身疾患や服薬状況の確認も欠かせない工程です。糖尿病や骨粗しょう症の既往がある場合、あるいはビスホスホネート系薬剤を服用中の場合は、骨の代謝や治癒能力に影響が出ることがあります。問診でこれらを把握しないまま治療に進むと、術後の骨とインプラントの結合(オッセオインテグレーション)が妨げられるリスクが高まるため、インプラント計画の前段階として必ず確認される項目です。
歯周病既往がある場合に追加で診る項目
歯周病で歯を失った患者さんの場合、骨量・骨質の評価に加えて、残存歯の歯周組織の状態が治療計画に大きく関わってきます。インプラントを埋入する予定部位の周囲に活動性の歯周炎が残っていると、術後に「インプラント周囲炎」へ移行するリスクが高くなることが報告されています。このため、歯周病既往がある場合は現在の炎症コントロールの状況を細かく確認します。
具体的には、歯周ポケットの深さ、プロービング時の出血の有無、プラークコントロールの状況などが確認されます。磨き残しが多い状態や、ポケット内の炎症が治まっていない段階では、インプラント治療の適応を慎重に判断する必要があります。歯周病の既往が単なる「過去の出来事」ではなく、現在進行中のリスクとして評価される点が、一般的な欠損補綴との大きな違いです。
骨が不足していてもインプラントが検討できるケースと条件

骨造成を要する代表的な状態とその考え方
骨の量が不足しているからといって、インプラント治療の検討がただちに終わるわけではありません。骨の高さや幅が基準を下回っていると判断された場合、不足している骨を補う「骨造成」と呼ばれる処置を組み合わせることで、インプラントの埋入に向けた準備を整えられるケースがあります。
骨造成が検討される代表的な状態としては、抜歯後の時間経過による骨幅の縮小、歯周病の進行によって歯槽骨(しそうこつ:歯を支える骨)が広範囲に溶けた場合などが挙げられます。いずれも「骨が足りない=治療できない」という単純な構図ではなく、現在の骨量と回復の見込みをCTなどの画像診断で評価した上で、治療の方向性が判断されます。
骨造成の具体的な方法や適応範囲は骨の状態によって異なり、すべての患者さんに同じアプローチが通用するわけではありません。どのような処置が検討されうるかは、精密検査の結果を見た上で歯科医師が説明するのが一般的です。
歯周組織再生療法との組み合わせが検討される場面
歯周病が原因で骨が失われたケースでは、骨造成と歯周組織再生療法が組み合わせて検討されることがあります。歯周組織再生療法とは、炎症によって失われた歯槽骨や歯根膜(しこんまく:歯と骨をつなぐ繊維組織)などの歯周組織を、再生促進を目的とした材料を用いて回復させようとするアプローチです。
インプラント治療を視野に入れている場合でも、まず歯周病の炎症を十分にコントロールし、歯周組織の状態を安定させた段階で次のステップを検討するのが原則となります。感染が残ったままの環境にインプラントを埋入しても、周囲組織の定着が不安定になる可能性があるためです。
歯周組織再生療法が先行して行われるか、インプラント治療と並行して計画が立てられるかは、骨の吸収部位・範囲・深さによって判断が変わります。エムドゲインや人工骨、コラーゲン膜といった材料の選択も、個々の骨欠損の形態によって異なるのが実際のところです。
骨の状態によって治療の順序が変わる理由
インプラント治療において骨量が不足している場合、「まず骨を増やしてからインプラントを埋入する」という段階的な手順が必要になることがあります。この順序は、インプラント体を骨にしっかり固定させるために一定の骨量と骨質が求められるという、治療の構造上の理由から生じます。
骨造成後にどの程度の期間をおいてインプラント埋入に進めるかは、造成に使用した材料の種類や骨の回復状況によって変わります。回復を確認せずに次の工程へ進むと、インプラント体の初期固定が不十分になるリスクが生じます。
歯周病の既往がある患者さんの場合、骨の回復速度が一般的な状態と異なることもあるため、経過の確認をより丁寧に行うことが求められます。抜歯からの経過時間や歯周病の進行度によっては、治療全体のスケジュールが複数のフェーズに分かれることも少なくなく、最初の診査段階でその全体像を把握しておくことが、治療の見通しを立てる上で助けになります。
骨不足のまま放置するとどうなるか、選択肢が狭まる前に

時間の経過で失われていく治療の選択肢
抜歯後に時間が経つほど、インプラントを含む歯の補綴治療の選択肢は段階的に狭まっていきます。歯槽骨(しそうこつ:歯を支えていた顎の骨)は、歯を失った後に外からの刺激がなくなると、骨を維持しようとする細胞の働きが低下し、吸収が進む性質があります。
骨の幅や高さが一定以下になると、インプラントを埋め込むための物理的なスペース自体が足りなくなります。その場合、骨造成(こつぞうせい:失われた骨量を補う処置)を検討することがありますが、骨の減少が広範囲に及ぶほど、処置の規模や期間も変わってくるのが一般的です。「まだ大丈夫だろう」という判断が続くと、選べる治療の幅が変化している場合があります。
インプラント治療を選ぶかどうかを決める前に、現時点での骨の状態を把握しておくことが、今後の方針を考えるうえで重要な情報になります。CTスキャンによる骨量の評価は、治療の判断に直接影響する精密な検査です。
隣の歯や噛み合わせへの連鎖的な影響
歯を失った空間をそのままにしておくと、隣接する歯が徐々に傾いたり、対合する歯(向かい合う位置にある歯)が伸びてきたりすることがあります。これは、歯と歯が互いに位置を支え合っているという口腔内の構造的な特性によるものです。
歯並びが崩れると、噛み合わせのバランスが変化し、特定の歯に過剰な負担が集中しやすくなります。この状態が続くと、もともと健全だった歯が咬合性外傷(こうごうせいがいしょう:噛む力による過負荷)を受け、歯周組織が傷みやすくなることがあります。
歯周病の既往がある場合、免疫応答や骨の回復力に影響が残っている可能性もあり、隣在歯の周囲組織が炎症を起こしやすいケースも報告されています。1本の喪失が複数の歯へ波及するプロセスは静かに進行するため、補綴(歯を補う処置)のタイミングが口腔内全体の安定性に関与すると考えられています。
入れ歯・ブリッジとインプラントの比較で骨に差が出る点
入れ歯やブリッジは、インプラントと異なり、顎骨に直接刺激を伝える構造を持ちません。インプラントは人工歯根が顎骨に結合し、噛む際の力が骨に伝わるため、骨への機械的刺激が継続されます。この刺激が骨の維持に関与するとされており、インプラントは骨吸収の抑制という観点から異なる特性を持つ補綴の選択肢と位置づけられています。
一方、入れ歯は粘膜の上に乗るため、顎骨への直接的な刺激が少なく、長期使用の中で顎骨の形態が変化していくことがあります。ブリッジは隣の歯を削って支台にする処置であり、支台歯への負担や、欠損部の骨への刺激という点ではインプラントとは異なる特性があります。
どの選択肢が適しているかは、現在の骨量・全身状態・生活背景など複数の要素を踏まえて検討するものです。歯周病の既往がある場合は、骨の状態や歯周組織の安定性を評価したうえで、治療の優先順位を判断することになります。
港区・青山一丁目駅エリアで骨不足を相談するときに確認したいポイント

歯周病専門医の在籍と外科対応の範囲
歯周病の既往がある状態でインプラントを検討する場合、歯周病の管理とインプラント治療の両方を診られる体制が整っているかどうかが、医院選びの重要な判断軸になります。歯周病が原因で骨が減った症例では、インプラントを埋入する前に歯周組織の炎症を確実に抑える必要があり、歯周病専門医が関与する診療体制かどうかは確認しておきたい点です。
青山一丁目麻布歯科には、日本歯周病学会専門医・指導医の資格を持つ歯科医師が在籍しており、歯周基本治療から歯周外科治療まで対応しています。エムドゲインや人工骨・コラーゲン膜などを用いた歯周組織再生療法にも取り組んでおり、骨や歯周組織の状態を整えながらインプラント治療の計画を検討できる環境があります。「外科まで対応してもらえるのか」という点は、初診時に確認しておくと方針がより明確になるでしょう。
精密検査の設備と画像診断の精度
骨不足の程度を正確に把握するには、歯科用CTによる立体的な骨量・骨形態の評価が欠かせません。二次元のレントゲンだけでは骨の幅や内部構造まで把握しきれないため、インプラント治療を含む外科的計画を立てる上でCT診断の有無は大きな差となります。
当院ではCTスキャンによる骨の状態確認をインプラント診断に活用しており、口腔内スキャナ(TRIOS)で取得したデータと組み合わせることで、より精密な診断が可能です。すべてのインプラント治療にサージカルガイドを用いる方針を採っているため、骨の状態を詳細に把握したうえで治療計画に反映させる流れが整っています。「骨がどれくらい残っているか」という疑問に対して、画像データをもとに具体的な説明を受けられるかどうかは、相談前に確認しておく価値があります。
歯周病の既往を踏まえた長期メンテナンス体制
インプラントを入れた後も、歯周病の既往がある患者さんはインプラント周囲炎(インプラントを支える組織に炎症が起きる状態)のリスクが継続するため、治療が終わった後の管理体制が整っているかどうかも重要な確認点です。インプラント治療そのものより、その後のメンテナンスの質がインプラントの長期的な状態を左右するとも言われています。
当院では治療後のサポーティブペリオドンタルセラピー(SPT)と呼ばれる定期管理プログラムに対応しており、歯周病の再発リスクを継続的にモニタリングしながら経過を見ていく体制があります。港区・青山一丁目駅周辺で骨不足の相談先を探している場合、外科的な対応力だけでなく、治療後も通い続けられる診療体制かどうかを合わせて確認することが、長期的な口腔の安定につながります。
よくある疑問に答える — 骨・抜歯後・インプラントのQ&A

「骨が薄くてもインプラントはできますか?」
骨の量や幅が不足している場合でも、インプラント治療が検討できるかどうかは、歯科用CTによる精密な評価を経て初めて判断できます。骨が薄い・低いという状態は、あくまで「現時点での状態」であり、それだけでインプラントの可能性がなくなるわけではありません。
骨の量が不十分な場合、歯周組織再生療法や骨の補填材料を用いた処置が検討される場合があります。ただし、どのような手段が適応になるかは、骨の高さ・幅・骨質・周囲の歯肉の状態・全身疾患の有無などを総合的に見て決まります。「骨が薄い」という言葉だけで自己判断せず、現状の骨量を画像で確認することが、治療の選択肢を正しく知る出発点となります。
「抜歯からどのくらい経つと骨が足りなくなりますか?」
抜歯後の骨吸収は、抜歯直後から始まり、最初の数か月間に変化が集中しやすいとされています。歯周病による炎症があった場合、抜歯前からすでに骨が減っているため、抜歯後の吸収がさらに重なって骨量が低下していることがあります。
「何年経ったから手遅れ」という一律の基準はなく、同じ期間が経過していても骨の残存量には個人差があります。歯の本数・部位・咬合状態・生活習慣など、複数の要素が骨の状態を左右するためです。歯科用CTを撮影すると、現在の骨の高さと幅を立体的に把握できるため、経過年数よりも「今の実際の骨量」を確認することが、治療方針を考える上でより有益な情報になります。
「歯周病が治っていないとインプラントはできませんか?」
歯周病の炎症が残ったままの状態でインプラントを埋入することは、一般的に避けるべきとされています。炎症が残っていると、埋入後のインプラント周囲組織に悪影響を及ぼし、インプラント周囲炎(インプラントを支える組織に起こる炎症)のリスクが高まるからです。
そのため、インプラント治療を検討する前に、残存する歯の歯周病をしっかりコントロールすることが前提となるのが一般的です。歯周病の治療とインプラントの計画は、切り離して考えるのではなく、口腔全体の状態を見ながら順序立てて進めることが求められます。歯周病既往がある場合は、インプラント後のメインテナンス体制についても事前に確認しておくことが、長期的な安定につながります。
青山一丁目麻布歯科が歯周病後のインプラント相談で大切にしていること

歯周病専門医とインプラント担当医が連携する診療体制
歯周病の既往がある方へのインプラント治療では、歯周病の管理とインプラントの計画を別々に進めるのではなく、両方の視点を持つ医師が連携して治療にあたることが求められます。青山一丁目麻布歯科では、日本歯周病学会専門医・指導医の資格を持つ歯科医師が在籍しており、歯周組織の状態を専門的に評価したうえでインプラント治療の適否を検討する体制が整っています。
歯周病が十分にコントロールされていない状態でインプラントを埋入すると、インプラント周囲の組織に炎症が波及するリスクが高まります。歯周病専門医とインプラント担当医が情報を共有しながら診療を進めることで、治療の順序や時期の判断に一貫した視点が生まれ、治療全体の精度を支える基盤となります。
サージカルガイドとCTを用いた精密なインプラント計画
青山一丁目麻布歯科では、すべてのインプラント治療にサージカルガイドを用いており、CTスキャンで取得した骨の形状データをもとに埋入位置・角度・深さを事前に精密に設計します。歯周病後に骨吸収が進んでいるケースでは、骨の高さや幅が部位によって大きく異なるため、CTによる立体的な把握が特に重要です。
サージカルガイドを使用することで、設計通りの位置にインプラントを埋入することが可能になります。骨量が限られている状況では、わずかな位置のずれが治療結果に影響するため、画像診断に基づく計画と術中の精度管理の両方が治療の質を左右します。埋入前の段階で骨の状態をCTで確認することが、適切な治療方針の判断につながります。
再発させないためのサポーティブペリオドンタルセラピー
インプラント治療が完了した後も、歯周病の既往がある患者さんには継続的な管理が欠かせません。青山一丁目麻布歯科では、治療後のサポーティブペリオドンタルセラピー(SPT)を実施しており、残存歯の歯周状態とインプラント周囲の組織を定期的に確認しています。歯周病は一度治療が終わっても、口腔内の環境が整わなければ再発する性質があります。
SPTでは歯周ポケットの深さや出血の有無を確認しながら、必要に応じてクリーニングや歯磨き指導を行います。インプラントを長期にわたって機能させるためには、埋入後の定期管理が治療そのものと同じ意味を持ちます。歯周病歴がある方ほど、治療後のフォローアップを継続することがインプラントの安定につながるという考え方が、当院の診療方針の根幹にあります。
骨が心配でも、まず現状を確かめることから始めませんか

骨吸収の現状を把握するための最初の一歩
「骨が足りないかもしれない」という不安を抱えたまま受診を先延ばしにしている場合、実際の骨の状態は診査してみなければわかりません。CTスキャンによる画像診断を行うことで、歯槽骨(しそうこつ:歯を支える骨)の高さや幅、密度といった情報を立体的に把握することができます。
骨が不足しているかどうかの判断は、視診や触診だけでは限界があります。「どのくらい減っているか」「インプラント治療を検討できる状態か」「追加的な処置が必要になるか」といった点は、精密な画像データをもとに初めて評価できます。現状を知ることが、次の選択肢を考える出発点になります。
青山一丁目麻布歯科では、CTスキャンを用いた骨の状態確認をインプラント診断の過程で行っています。「時間が経ちすぎた」と感じていても、まず実際の骨量を把握することで、現実的な治療の方向性が見えてきます。
重度歯周病・骨不足に向き合う当院の診療姿勢
歯周病の既往があり、骨の状態が十分でないケースは、治療の難易度が上がる場合があります。当院には、日本歯周病学会専門医・指導医の資格を持つ歯科医師が在籍しており、重度の歯周病に対する歯周外科治療や歯周組織再生療法にも対応しています。骨が減少しているケースでも、まず歯周病の状態を評価したうえで、何が選択できるかを丁寧に整理していきます。
インプラント治療においては、すべての症例にサージカルガイドとCTスキャンを用いた計画を行っており、骨の状態を精密に確認したうえで治療の順序や方針を組み立てています。歯周病の既往がある患者さんに対しては、インプラント後のサポーティブペリオドンタルセラピー(定期的な専門的ケア)を通じた長期的な管理も診療の一部として位置づけています。
「他院で骨が足りないと言われた」「どこに相談すればいいかわからなかった」という状況でも、現在の骨量や歯周病の状態を改めて評価することで、見えていなかった選択肢が出てくる場合があります。青山一丁目麻布歯科では、重度歯周病や骨不足の問題に対し、歯周病専門医とインプラント担当医が連携する体制で診察に臨んでいます。
セカンドオピニオンを検討している患者さんへ
現在通院中の歯科医院で「骨が足りないのでインプラントは難しい」と伝えられ、その判断に疑問や不安を感じている患者さんもいらっしゃいます。そうした場合、別の医療機関で改めて骨の状態を評価してもらうことは、治療方針を確認するうえで有効な選択肢の一つです。
セカンドオピニオンは「今の先生を否定すること」ではなく、現状をより多角的に把握するための行動です。特に骨の評価はCTの精度や読影経験によって見立てが変わることもあり、詳細な診査を経て初めて具体的な対応策が見えてくるケースがあります。
青山一丁目麻布歯科では、歯周病後の骨の状態やインプラント適応に関するご相談にも対応しています。港区・青山一丁目駅エリアで骨不足やインプラントについて改めて評価を受けたい方は、一度当院にご相談ください。
監修:青山一丁目 麻布歯科
所在地〒:東京都港区赤坂8-5-32 田中駒ビル1F
電話番号☎:03-6434-9877
*監修者
青山一丁目 麻布歯科
ドクター 安達 英一
*出身大学
日本大学歯学部
*経歴
・日本大学歯学部付属歯科病院 勤務
・東京都式根島歯科診療所 勤務
・長崎県澤本歯科医院 勤務
・医療法人社団東杏会丸ビル歯科 勤務
・愛育クリニック麻布歯科ユニット 開設
・愛育幼稚園 校医
・愛育養護学校 校医
・青山一丁目麻布歯科 開設
・区立西麻布保育園 園医
*所属
・日本歯科医師会
・東京都歯科医師会
・東京都港区麻布赤坂歯科医師会
・日本歯周病学会
・日本小児歯科学会
・日本歯科審美学会
・日本口腔インプラント学会
投稿日:2026年6月23日